今月の読書(2022年)
12月の読書メーター読んだ本の数:9読んだページ数:1646かぜは どこへいくの (世界の絵本)の感想どんなものも「ぐるぐる ぐるぐる つづいていく」のだと気が付くことは、ほんとうは世紀の大発見だと思う。だけど、こんなにもゆったりと、「いい一日だった」…
11月の読書メーター読んだ本の数:8読んだページ数:2245十一月のマーブルの感想始まりは、「左利き」だった。物語はそんなところから、始まる。「そんなところ」はさまざまな「ちがう」の入口だ。ちがうことが、困難よりも、楽しいと思えるようになるには、…
10月の読書メーター読んだ本の数:13読んだページ数:3938アーモンドの木 (白水Uブックス)の感想幽霊たちが、現世に心残りがあるとしたら、それは悔いや恨みではないのかもしれない。人のまわりに留まっているそれらの気配は(これから生まれようとするもの…
9月の読書メーター読んだ本の数:8読んだページ数:1885恥さらし (エクス・リブリス)の感想マジックリアリズム的な場面はひとつもないが、どこにでもありそうな風景や出来事の羅列が、非現実の物語よりも謎めいていて不思議だ。物語の煙に巻かれながら、あの…
8月の読書メーター読んだ本の数:18読んだページ数:4711教会で死んだ男(短編集) (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)の感想八月も終わるがまだまだ暑い日が続いている。「ああ、ひげがぐにゃぐにゃになってしまった。この暑さのせいですよ!」とポアロも言って…
7月の読書メーター読んだ本の数:20読んだページ数:5016スモーキー山脈からの手紙の感想それぞれの計画に夢中の親たちの間で、老人と子どもたちとが、何やらやっている感じだ。その何やらが、こんなにも大きな温かい塊になるなんてね。 最後にモーテルの看…
6月の読書メーター読んだ本の数:19読んだページ数:4814椿宿の辺りにの感想痛みの由来を探す、と簡単にいうけれど、それは大きな、自然の不思議にいたる道であるかもしれない。または、一つの警鐘であるかもしれない。山彦の問いかけが心に残る。「だが、潜…
5月の読書メーター読んだ本の数:19読んだページ数:4235ロッテルダムの灯 (講談社文芸文庫)の感想もし戦争がなかったら、どれも、みんな、身の回りにある当たり前の風景だったはず。それらは、こんなにも美しいものだったのか。儚いものだったのか。油断を…
4月の読書メーター読んだ本の数:14読んだページ数:4570タフィー (STAMP BOOKS)の感想暴力の恐怖から逃げ出した子と、日々忘れていくことの恐怖と暮らしている老女とは思いがけず似ていた。すごいことじゃないだろうか……周囲の手を借りなければ一日だって無…
3月の読書メーター読んだ本の数:19読んだページ数:4565かげろうのむこうで: 翔の四季 夏の感想見えないけれど、ある、とわかっているせいで(でもやっぱり見えないせいで)歯がゆい思いをすることもあるけど、より深く納得できることもあるんだと思う。よ…
2月の読書メーター読んだ本の数:17読んだページ数:4271大西洋の海草のように (Modern&Classic)の感想セネガルの離島とフランス、どちらにも漂着できず漂っていくサリの境遇のなんと不安なこと。といいつつ、この物語は、なんだかからりと明るい。それは、…
1月の読書メーター読んだ本の数:19読んだページ数:5152ポロポロ (河出文庫)の感想本当はよくわからないけれど、何か別の言葉に代えることのできない祈りともいえない祈りのようなものがあるのか、と思った。ただ、ありのままの今の自分の状態を受け入れる…