今月の読書(2024年)

12月の読書

12月の読書メーター読んだ本の数:9読んだページ数:2338死の森の犬たち (STAMP BOOKS)の感想チェルノブイリ原発爆発から二十二年。人の棲まなくなった町は、人間以外の生き物たちの森になっていく。自分ではどうしようもない出来事によりすっかり人生を狂わ…

11月の読書

11月の読書メーター読んだ本の数:5読んだページ数:1265野鳥の図鑑―にわやこうえんの鳥からうみの鳥まで (福音館の科学シリーズ)の感想一ページ一ページがそのまま絵画なのだ。どのページにも丁寧な解説がついているけれど、それを読む前に、この絵を見るだ…

10月の読書

10月の読書メーター読んだ本の数:3読んだページ数:733私立探検家学園4 地下迷宮のわすれもの (福音館創作童話シリーズ)の感想「探検家になるには、ふつうじゃない努力や、経験が必要で、それは、わかる。だれもが、その目標にむかってがんばってる。わた…

8月の読書

8月の読書メーター読んだ本の数:1読んだページ数:162木の感想読んでいるうちに、木に人格があるような気がしてくる。著者は、木を見に行くのではなくて、木に会いに行く。ほぼ声(音)がないはずの木々に賑やかさを感じる一方で、音を聞くことを通して静け…

7月の読書

77月の読書メーター読んだ本の数:9読んだページ数:1972タスマニアの感想タスマニア。実在するそこに逃げても、危機から逃れられるわけがない。書かなければならない「僕」の気持ちこそ、タスマニアだったのだろう、と今になってみれば思う。 最初から共に…

6月の読書

6月の読書メーター読んだ本の数:11読んだページ数:2652葉っぱの地図の感想物語は、ファンタジー、児童書の姿をしているが、この世で起きていることの雛型みたいだ。タイトルの「葉っぱの地図」という言葉を見たときには、可愛いタイトル、と思ったものだけ…

5月の読書

5月の読書メーター読んだ本の数:11読んだページ数:2740結婚/毒――コペンハーゲン三部作の感想トーヴェは、刹那的な欲求を満足させることに縋り付いているように感じる。消えた「抑圧」の場所をただ埋めていたように感じる。底なし沼に嵌って、徐々に深く沈…

4月の読書

4月の読書メーター読んだ本の数:9読んだページ数:2655思い出すこと (新潮クレスト・ブックス)の感想詩は、状況や人の姿を影絵のように漠然と伝える。束の間の情景を切り取った、少しぼんやりした写真のよう。隅から隅まで見えすぎない感じ、ぼやけた部分が…

3月の読書

3月の読書メーター読んだ本の数:10読んだページ数:2690長い一日の感想自分たちの住まい方はもちろん、隣人たちとの付き合い、近所の風景や音、スーパーの棚の配置まで全部ひっくるめて、家。出会ったりすれ違ったり、寂しい思いをしたり、嬉しかったり、そ…

2月の読書

2月の読書メーター読んだ本の数:9読んだページ数:2160氷上旅日記[新装版]:ミュンヘン‐パリを歩いての感想タイトルは「旅日記」だけれど、これは、紀行文ではないし、何かの記録でさえない。自分自身や架空の人間との長い対話。旅人の深い孤独は、読み手に…

1月の読書

1月の読書メーター読んだ本の数:9読んだページ数:2140真昼のユウレイたちの感想幽霊たちのやさしさがしみじみと温かくて、人知れず静かに苦しんでいる人たちが、過去からこんなにも大切に見守られていることに、ほっとする。目に見えても見えなくても、あ…