11月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1265
野鳥の図鑑―にわやこうえんの鳥からうみの鳥まで (福音館の科学シリーズ)の感想
一ページ一ページがそのまま絵画なのだ。どのページにも丁寧な解説がついているけれど、それを読む前に、この絵を見るだけで鳥の生活が大体わかるように描かれている。巣に関してあまり詳しくない理由は「まえがき」に。「巣のなかの卵やヒナを観察するよりも、せめて、子育てのあいだくらい、そっとしておいてやりたいからです」
読了日:11月28日 著者:藪内 正幸
わんぱく時代 (講談社文芸文庫 さE 7)の感想
親の事情により、才能をもちながら夢を断念せずにはいられなかった幼友だち(ことに女ならばなおさら)が、誰かを恨んだり羨んだりするでもなく、出来る限り懸命に道を切り開こうとしている姿が印象に残っている。夢中で遊び、遊び切るためにだけ頭を使った日々は、後からふりかえってみれば、なんて甘美で、輝かしかったことか。
読了日:11月14日 著者:佐藤 春夫
アナグマの森への感想
ニッキーたち兄弟をめぐる環境の素晴らしさ――生命溢れる森に、ため息が漏れる。「生まれてからずっとここに住んでいるというのに、今まで存在すら知らずにいたものたちが、たくさん見つかった」気をつけて見なければ、見逃してしまう繊細で素晴らしいものたち、きっとわたしたちのまわりにもたくさんあるにちがいない。
読了日:11月08日 著者:アンソニー・マゴーワン
荒野にヒバリをさがして (児童書)の感想
遭難した兄弟と犬。兄と自分を励ますために弟が語る「お話」が好き。エピローグの、二番目目に好きな仕事に就いた人がいう「なかなか幸せだった」が好き。ヒバリが空高くのぼっていき、たからかに囀る様子が印象的だ。どこまでも愛おしい犬の事を忘れたくない。
読了日:11月07日 著者:アンソニー・マゴ―ワン
おべんとうの時間がきらいだったの感想
おべんとうに宿る日常。だけど、その日常の見え方、気づき方も、歳とともに変わっていくのかもしれない。若い時には見えなかったものも、こうだと思っていたものも、あとになって振り返れば、別の意味があったかもしれないね、さらにその奥には別の日常も見え隠れしていたのかもしれないね。
読了日:11月05日 著者:阿部 直美
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