アフリカからバドルビーに戻ったドリトル先生は、船乗りに返済すべきお金を工面するために、動物家族をひきつれてサーカスに入団する。
華やかな表舞台とは裏腹に、サーカスでの動物たちのくらしはひどいものだった。
ドリトル先生は、動物たちの幸せのために奮闘する。
オットセイのソフィを連れての逃避行や、老馬ベッポが先生と一緒に浚う最後の舞台など、見所はたくさんだ。
先生を支援する動物たちの絶妙なチームワークも、印象に残る。
ときどきは、法に触れることもしたし、身を隠さなければならないはめにも陥った。そのために、泥棒や殺人者に間違えられて、(また)牢に入れらる、という経験もしている。
ドリトル先生と、動物たちの活躍を見ていると、夢のサーカス像がだんだん膨らんでくる。
動物も人間も、誰かの強制ではなく、自らすすんで、得意なことを披露し、それぞれがスターになるサーカス。
誇大な宣伝はいらない。
それから、人の言葉も動物の言葉も等しくわかるドリトル先生でなければできないことや、先生だからこそやってほしいことなども次々思い浮かんでくる。
ドリトル先生なら……もちろんお茶の時間は大切にしなくては。お客さんも出演者もともに。
サーカスは楽しい。