9月の読書メーター
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:4732ページ
ナイス数:169ナイス
わたしが情報について語るなら (未来のおとなへ語る)
最後にたどりついた「ほんとうにたいせつな情報とは?」に、なんだか勇気がでてきます。自分でも気がつかないでいたけれど、それは、自分のもっとも柔らかい部分のためだったんだ。その線にそって、情報を取捨選択(相変わらず難しい、この本を読んでも難しい)して、情報を編集して(これもやっぱり難しい)、使えるように(これはさらに難しい)しなくては。やっているうちに上手に使いこなせるようになるかもしれないじゃない^^
読了日:09月29日 著者:松岡 正剛
夏の家、その後 (Modern&Classic)
文章は透明感があり、美しい。世の中は見た目通りじゃない。もしかしたら、百人が並んで同じ風景を眺めながら、見えているのはまったく別の光景。忘れていることを、苦く思い出させられる。
読了日:09月28日 著者:ユーディット・ヘルマン
夜の神話 (講談社文庫)
「二度とあんな綱渡りはやっちゃいけないけど、でも、きっとまたある。おれたちにはわかってる。」二十年前にこの言葉があったのに。今度こそやめないと。本当にもうやめないと。そうじゃないと、次の「でも、きっとまたある。おれたちにはわかってる」という言葉を私たちはつぶやくことになる。ファンタジーは、現実離れしているから、おもしろいのだ。物語が現実になってしまったら、、いや、現実が物語を越えてしまったら、もう洒落にもなりはしないではないか。怖ろしすぎます。
読了日:09月27日 著者:たつみや 章
日本人なら知っておきたい日本文学 ヤマトタケルから兼好まで、人物で読む古典
源頼光=「イケメン部下」を従えた「平安のモンスター・ハンター」。で、「イケメン部下四人」=「千年前のカラーレンジャー」。楽しすぎます〜。
読了日:09月25日 著者:蛇蔵,海野 凪子
兵士はどうやってグラモフォンを修理するか (エクス・リブリス)
アレクサンドルは、祖父から魔法使いの帽子と杖をもらい、物語を祖父から引き継ぐ。そのようにして語られ始めた物語ですが、別の見方をすれば、「よそ者」となり、この世界からはみだしてしまった彼が、その世界の物語を描くためには魔法の帽子と杖を引き継ぐ必要があったのかもしれない。物語を語り終えたことによって、魔法の先にある世界に入る扉の鍵を与えられたような気がします。
読了日:09月23日 著者:サーシャ スタニシチ
ふしぎなふしぎな子どもの物語 なぜ成長を描かなくなったのか? (光文社新書)
大人は子どもより強いもの、成長は必要なもの、という考え方が揺らぎ始めました。大人って何なのだろう、成長って何なのだろう。大人のつもりの自分が、自分でも気がつかない部分で実は子どものままだったことも気付かされてしまった。子どもに一方的に自分の身勝手をありがたげに押し付けていたことにも気づいてしまった。だけど「大人」は、子どもを追いこんだ責任があると思う。子どもは大人にとって都合のよい存在ではなく、いずれ自分と代わるべき存在なのだと思う。それを頭に置きながら、見守りつつ、関わっていけたらいいのだけれど。
読了日:09月19日 著者:ひこ・田中
贋作と共に去りぬ (創元推理文庫)
贋作か、真作か、贋作か、真作か、・・・振り回されたり、かきまわされたり。その一方で、芸術に価格をつけることで、別の価値観が加わり、芸術の純粋な価値が歪められてしまうこともあるだろう。贋作は本来芸術への冒涜と思う。だけど、屁理屈っぽいけど、少しズレた芸術愛好家(?)へのレジスタンスの場合もあるかもしれない。芸術の擁護者(?)が、贋作に振り回されるのが楽しかったのだもの。
読了日:09月18日 著者:ヘイリー・リンド
内部被曝の脅威 ちくま新書(541)
この本の内容「内部被曝の脅威」は怖ろしいものでしたが、最後の肥田舜太郎さんの言葉「(核廃絶運動を)楽しいから、わたしは続けられた」という言葉が印象に残った。意外でした。どれほど苦しく孤独であったことか、と思っていたのに、肥田先生は「私生活を膨らませるよりも・・・」と言われた。「私生活を膨らませる」努力が「幸せ」に繋がらないことをわたしはすでに知っている。「楽しい」という大きな言葉を大切に噛みしめたい。
読了日:09月14日 著者:肥田 舜太郎,鎌仲 ひとみ
たかこ (絵本・こどものひろば)
いろいろな子がいるけど、ここまで広い「いろいろ」なんだ〜、と嬉しくなる転校生。今度、おうちに遊びに行ってもいいかな(いってみたいな)、たかこちゃん。
読了日:09月13日 著者:清水 真裕
風とけものと友人たち
豊かすぎるこの環境(七章の暑すぎる夏の「贈り物」は怖ろしい・・・こういうのも「豊かさ」のうちですね)と、この受け入れいの広いお母さん(ムーミンママのイメージて、ほんとですね!)のもとで育つ子ども時代。どんなに羨んでも足りないくらい。わたしもこの家のお客になって、ダレル夫人に歓迎してもらえたら、どんなに幸せだろう。ああ、これで三冊め。とうとうおしまいだ。あわせて、今年の夏も終わっていくなあ、と少しさびしい。
読了日:09月12日 著者:ジェラルド・ダレル
小川は川へ、川は海へ (Y.A.Books)
サカジャウィアは、その後、どうしただろう。きっと、これからだって、波乱万丈の日々が続いたのではないか。たくさんのものを失ったり、辛い思いもしただろう。でも、彼女が死ぬ日は、おだやかな顔をしていたに違いない。良く生ききったことに満足していたに違いない、と思う。
読了日:09月11日 著者:スコット オデール
死ぬ気まんまん
この元気で、くだけた無駄話を、見事な死の準備と思う。そして、このようにして逝くのをそのまま見送った遺族(本のどこにも書いてないところも)見事、と思う。『役に立たない日々』を読んで泣きたいと思ったことも、佐野さんが亡くなったことを悲しいと思ったことも、なかったことにしてくれませんか、と言いたいくらいに爽やか。
読了日:09月09日 著者:佐野洋子
占い師はお昼寝中 (創元推理文庫)
切れるんだか切れないんだかわからん、でもそこそこイケメンの占い師辰寅、よくわからないだけに、かぎりなく奥行きがありそうでなさそうで(笑)親しみがわいてきます。世はこともなし、って読後感がほのぼのと気持ちいい。
読了日:09月08日 著者:倉知 淳
サンドイッチ教本
なんて楽しいサンドイッチ本。今夜の献立何しようかな、よりもずっと遊びっぽいし、かといってお菓子作りほどに遊び(?)じゃなくて、そこそこおしゃれなのに、ちっとも気取っていない。ほどよいお行儀のよさと自由さを兼ね備えている。日替わりサンドイッチとか、やりたくなります。
読了日:09月06日 著者:坂田 阿希子
豆乳のチカラ―毎日コップ1杯のカラダ改善計画 (生活シリーズ)
豆乳をもっともっと上手に摂りたい。ヒントがいっぱいでした。キッシュもプリンもおいしそう。それから林マヤさんの「無国籍風の料理になる」というレシピも興味津津。あれもこれもコピー欲しい。この本を買ったほうが安いかなあ。
読了日:09月06日 著者:
ぶたにく
『ゆうかり学園』のスタッフの方たちの顔の健全さに、わたしは心動かされる。彼らの日常のなかには、そして、彼らの行動のなかには、なにも不自然さがない。私が失って(失っていることにさえ気づいていない)全うな感覚をこの人たちは持っているのですよねえ・・・
読了日:09月06日 著者:大西 暢夫
いのちに触れる―生と性と死の授業
ニワトリと原発がどう結びつくのか、と思ったけれど、「エゴ」と言う言葉に結ばれていたのだった。おりおりに、鳥山先生の言葉は、私の頬をひっぱたく。ことに原発の章の「子どもたちをかんたんに「原発反対」という子にしてはならない」という言葉。何も考えず感情的に飛びつく「原発反対」ではなく、血と肉の通った原発反対へと思う。また、この授業を上っ面だけ掬うことの危険も強く感じました。一点疑問に残ったのは鶏をわざわざかごから出して「狩る」というあれは本当に必要だったのか。
読了日:09月05日 著者:鳥山 敏子
きみ、ひとりじゃない
原題は“NO SAFE PLACE”邦題は「きみ、ひとりじゃない」皮肉なくらいに真逆の言葉なのに、読了したとき、この二つのタイトルが重なるのを感じます。その重なりが希望なのかもしれない、人間の厚みなのかもしれない、そんなことを思いました。
読了日:09月03日 著者:デボラ エリス
原発と、危ない日本4つの問題 (だいわ文庫)
まず学ばなくてはいけない、先入観を持たずに。あらゆる角度から。そこだなあ。強い力、大きな声に出会ったら、その力についていく方が楽だ。でも、学ばないつけも考えないつけも、必ずついてくる。そのつけを払わされるのは自分だけではない。そのなかに自分の守りたい人も確実に含まれていることを忘れてはいけない、と思う。
読了日:09月01日 著者:武田 邦彦
2011年9月の読書メーターまとめ詳細
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