5月の読書メーター
読んだ本の数:31冊
読んだページ数:7711ページ

物語のガーデン―子どもの本の植物誌物語のガーデン―子どもの本の植物誌
植物でつなぐ子どもの本の読書案内。今まで気がつかずに読み過ごしてきた植物たちをたずねて、もう一度あの本この本を読み直してみたい
読了日:05月31日 著者:和田 まさ子
エマ・ジーン・ラザルス、木から落ちるエマ・ジーン・ラザルス、木から落ちる
わたしなんて、すっかり大人になってしまっても、まだまだ木から落ち続けています。それも同じ木から何度も落ちているような・・・それでも少しは木登りが上手になってきたのでしょうか。(自信なし)
読了日:05月31日 著者:ローレン ターシス
プークが丘の妖精パック (光文社古典新訳文庫)プークが丘の妖精パック (光文社古典新訳文庫)
二人の子どもたちが牧草地の<妖精の輪>の上で「真夏の夜の夢」を演じていると、パックが現れて・・・というだけでもうわくわく。そして、この雰囲気の中で語る人、語られる物語がまた・・・。とっても好きです。ただ、英国史を知らないために、今ひとつわからないことが多く、それがとっても残念でした。
読了日:05月30日 著者:キプリング
猫町猫町
前振りが長くて本文は意外と短いのですが、この前振りが絶妙でした。これのおかげで、あの本文の妖しさが光を放っています。そして絵。萩原朔太郎の『猫町』(初読です)といったら、きっとこの絵と一緒に思い出す。
読了日:05月28日 著者:萩原 朔太郎,金井田 英津子
夢十夜夢十夜
挿画っていうより、夢十夜を題材にした金井田英津子さんの画集、といったほうが正しいような気がします。これは金井田英津子さんの『夢十夜』のイメージなんだぞ、私の『夢十夜』は別にあるはず、と思いながら、もう、最初からこの絵のイメージしか持ってなかったような気持ちになるのです。おそるべし。
読了日:05月28日 著者:夏目 漱石,金井田 英津子
ねたあとにねたあとに
いつまでも、のんびリタララララ〜って読んでいたいな。シモネタもなしwai談もなしの、とりとめのない会話はおもしろいし、道具に遊ばれるのではなく、何もないところから、こんなおもしろいゲームができるって、すごいすごい。表紙が高野文子さんだなんて、いい本ですね♪
読了日:05月27日 著者:長嶋 有
ベルおばさんが消えた朝ベルおばさんが消えた朝
最近は、重たいYA作品ばかりを読んでいたのですが・・・この本のテーマも重いのですが、その重たさを包み込み、見守っている世界が、こんなに爽やかで美しい、ということにしみじみと幸福になりました。
読了日:05月26日 著者:ルース ホワイト
南の島のティオ (文春文庫)南の島のティオ (文春文庫)
行ったことのない場所、あったことのない人たちなのに、何だかなつかしいような気持ちになる。昔(もしかしたら生まれる前に)私はこの人たちと親しくお付き合いしていたのではないか、と思えるような人たちの、少し不思議で名残惜しいような物語でした。
読了日:05月25日 著者:池澤 夏樹
ジプシー歌集 (平凡社ライブラリー―詩のコレクション)ジプシー歌集 (平凡社ライブラリー―詩のコレクション)
日本語の訳はとても美しくて、言葉の響きも匂いも好きです。・・・訳者解説、どうしてくれましょう。
読了日:05月24日 著者:フェデリコ ガルシーア・ロルカ
トランプおじさんとペロンジのなぞトランプおじさんとペロンジのなぞ
そこの横丁をまがったらもぐら町に行けそうな気安さが好き。動物の言葉がわかるようになるって、きっかけ次第で、だれにでもできそうな気がする当たり前っぽさ(んなばかな^^)が好き。動物文字で書かれた新聞は「どうぶつ文字・あいうえお表」を使って読みましょう。(わたしは途中で疲れてやめました^^)
読了日:05月22日 著者:たかどの ほうこ,にしむら あつこ
パリ左岸のピアノ工房 (新潮クレスト・ブックス)パリ左岸のピアノ工房 (新潮クレスト・ブックス)
この本を読みながら「ああ、ピアノが弾けたらなあ」と何度ため息をついたことか。だけど作者はきっと言いますね。「自分のリュックを探しに行くがいい!」
読了日:05月21日 著者:T.E. カーハート
カレーソーセージをめぐるレーナの物語 (Modern & Classic)カレーソーセージをめぐるレーナの物語 (Modern & Classic)
カレーソーセージを語りながら、一人の女性の人生が、その秘密にまつわる思い出が語られる。その後の一瞬の言葉のないまなざしがよい。街頭でカレーソーセージを食べる娼婦達がよい。冷蔵庫の中にはソーセージとケチャップ。香辛料少々。カレー粉を買って来なくちゃ。
読了日:05月19日 著者:ウーヴェ・ティム
イエメンで鮭釣りを (EXLIBRIS)イエメンで鮭釣りを (EXLIBRIS)
とんでもない大法螺話は、踊リ踊らされる沢山の人々をのせて、洪水のように、わあっと流れていってしまった。だけどあとに残るのは不思議な清清しさ。「私はそれを信じる、なぜならそれが不可能だからだ」という言葉がしみじみといいです。
読了日:05月18日 著者:
ぼくの羊をさがしてぼくの羊をさがして
自分の生きがい・目標をしっかり持っているからひたむきになれるのですよね。けなげなジャックの行く先は絶対ハッピーエンド、と思いながら読みました。旅の途上で出会ったヤギのおじいさん、でこぼこの泥棒コンビなど、印象に残りました。
読了日:05月16日 著者:ヴァレリー・ハブズ
ヨハネスブルクへの旅ヨハネスブルクへの旅
差別は、差別される側だけに不幸なのではなく、差別する側にとっても大変な不幸である、と強く思いました。
読了日:05月16日 著者:ビヴァリー・ナイドゥー,もりうち すみこ,橋本 礼奈
森と氷河と鯨―ワタリガラスの伝説を求めて (ほたるの本)森と氷河と鯨―ワタリガラスの伝説を求めて (ほたるの本)
ほとんど神聖なくらいの深い自然と、神々や父祖の魂と対話しながら生きる人々に圧倒されました。「あなたたちはなぜ魂のことを話さない」という言葉が心に残ります。
読了日:05月15日 著者:星野 道夫
風の靴風の靴
ランサムを思い浮かべたけれど、ランサムじゃない日本の海と少年達。(でもとってもランサムの本の子どもたちに会いたくなりました) 少年達といっしょに現実を忘れました。こんな気づきに出会えるなら、逃げもありです。読み終わりたくなかった。「別の話」もありそうだけど、今はそっとしておいてね(笑) 一言一句までこのままにしておいてね。このまま何度でも味わいなおしたいから。
読了日:05月14日 著者:朽木 祥
Out of the Dust (Apple Signature Edition)Out of the Dust (Apple Signature Edition)
『ビリー・ジョーの大地』、邦訳本といっしょに図書館で借りてきた英語版。邦訳本を再読するような気持ちで。―訳者伊藤比呂美さんが「むかつくうちの娘に似ているふてぶてしい顔の少女」と言って、惹かれた表紙の写真はこれなのね、とじっと見てしまいました。
読了日:05月13日 著者:Karen Hesse
ビリー・ジョーの大地ビリー・ジョーの大地
干ばつがすべてを奪いつくす中での14歳の少女の思春期は、悲しみや孤独、不安を押し込めて、怒りで体を支えてやっと立っているよう。(でもまだ中身は不安でしょうがない子ども。14歳なのだもの) 詩で綴られた物語は、土嵐の叫びが、聞こえるよう。ビリー・ジョーの中で、渦巻く土嵐が、押し寄せてくるようだった。
読了日:05月11日 著者:カレン ヘス
父の帽子 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)父の帽子 (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)
森茉莉さんって、幼い日の幸福な想い出で、現実の散文的な生活を美しい夢の世界に変えることができる、そうやって、本当に夢を食べて生きていける、そんな芸術家だったのかも。
読了日:05月11日 著者:森 茉莉
昨日のように遠い日―少女少年小説選昨日のように遠い日―少女少年小説選
はるかな昨日のように遠い少女少年だった頃に、どんなものを置き去りにしてきたのか気づかせてくれる短編集。決して明るい思い出ではないけれど、それだけに何重にも封印して心の奥底にしまいこんでいたものたち。でも、取り出してみたら、思いのほか愛しいものだったよ。そんな感じかな。どれもどれもとっても好きです。
読了日:05月10日 著者:
エリザベスは本の虫エリザベスは本の虫
エリザベスの本の虫ぶりに、「いっしょいっしょ」と思うエピソードがちらりほらり。だけど最後の決断にあっとおどろきました。エリザベスの“本の虫”加減は、私なんか到底足元にも及ばない。ステキすぎます、エリザベス・ブラウン。
読了日:05月10日 著者:サラ スチュワート
Because of Winn-dixieBecause of Winn-dixie
ひとりぼっちの女の子が友だちをみつける。図書館員のMiss.Francy、魔女と呼ばれる老女Gloria 、内気なペットショップ店員のOtis、つんつんしたAmanda・・・みんな見かけどおりではなかった。互いの重荷を知り、寄り添いたいと思うことから始まる友情。笑う犬のとぼけたおかしさがとってもかわいい
読了日:05月10日 著者:Kate DiCamillo
アイルランド民話紀行 (集英社新書)アイルランド民話紀行 (集英社新書)
幼い頃からあふれるばかりのお話に漬かって育ったアイルランドの人々。語り、聞き、語り、のお話の夕べ。アイルランドの、というより、とても身近な出来事のように親しみを感じて読みました。物語の力を強く感じたし、せめて子どもたちが小さいうちは、テレビを消して、たくさんのお話でくるみこむようにして育てたいものだとも思いました。
読了日:05月09日 著者:松島 まり乃
富士日記〈下〉 (中公文庫)富士日記〈下〉 (中公文庫)
筆者のさっぱりとしたおおらかさが気持ち良いなあ、と思いながら読み始めた富士日記。読み進めるほどに、この人の素直な優しさや感受性が沁みいってくる。こんなお母さんがほしい(え?)。もっとずっと読んでいたかった。いっぱい貼ったポストイットを全部外して、明日は図書館に返します。そして、再読・再々読用に自分のを買うんだ。
読了日:05月07日 著者:武田 百合子
富士日記〈中〉 (中公文庫)富士日記〈中〉 (中公文庫)
画家林武に描きかけの絵を見せてもらったあとで「林さんが前に描いた有名な富士山の絵とそっくりなんだなあ。そっくりなんだが前のよりよくないんだなあ、今描いているのは。気にいらないんだな、それが。気が進まないらしいなあ」泰淳の言葉がずんと胸に沁みました。
読了日:05月06日 著者:武田 百合子
富士日記〈上〉 (中公文庫)富士日記〈上〉 (中公文庫)
「くれ方に散歩に出たら、富士山の帽子のように白い雲がまきついていて、ゆっくりまわって動いている。」富士日記、はじまりはじまり。
読了日:05月05日 著者:武田 百合子
ハートビートハートビート
タッタ、タッタ、トクトク、トクトク、ワシャワシャ、ワシャワシャ、全部いのちの音。おまけですが、こんなにチャーミングな脚注たち、見たことないです♪
読了日:05月04日 著者:シャロン クリーチ,堀川 理万子
小鳥の歌からヒトの言葉へ (岩波 科学ライブラリー92)小鳥の歌からヒトの言葉へ (岩波 科学ライブラリー92)
ヒトの言語の起源の謎を解明するためには、小鳥の歌が鍵になるかも? 大ボラか、夢か。大法螺のような仮説がなければ大きな発見もないし夢もしぼむだろう。この研究を心から楽しんでいる岡ノ谷博士と研究グループの方達の夢が素敵だ.。でも専門的なお話は私には難しすぎました。
読了日:05月04日 著者:岡ノ谷 一夫
火を熾す (柴田元幸翻訳叢書) (柴田元幸翻訳叢書)火を熾す (柴田元幸翻訳叢書) (柴田元幸翻訳叢書)
「命に対してし自然はひとつの任を課し、ひとつの掟を与えた。永続することが命の任、掟は死である」 短編ならではの最初から最後まで張り詰めた緊張感。息を詰めて一気に読んで、その凄さに言葉を失いました。それとともにその掟を受容する、ということの清清しさ(と言う言葉も変ですね。一種の輝きのような)に、やはり言葉もなく、でした。『火を熾す』と『生の掟』が特に好き。
読了日:05月03日 著者:ジャック・ロンドン/柴田元幸 訳
イギリス人はおかしい―日本人ハウスキーパーが見た階級社会の素顔 (文春文庫)イギリス人はおかしい―日本人ハウスキーパーが見た階級社会の素顔 (文春文庫)
経済政策、急務でしょうけど、教育を福祉を医療をなおざりにしたら、後の年月のなかで確実に自分の首を絞めるのだというお手本にしたいと思います。
読了日:05月01日 著者:高尾 慶子

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