『数の悪魔(算数・数学が楽しくなる12夜) 』 エンツェスベルガー

以前読んだ「博士の愛した数式」(小川洋子)の巻末、参考文献の中にこの本の名も入っていました。ので、読んでみました。

算数や数学なんて大嫌い! そんな少年ロバートの夢のなかに、夜な夜な、奇妙な老人「数の悪魔」があらわれて、真夜中のレッスンがはじまる。

「数学ってロマンチックだな」と思わせてくれた「博士の愛した数式
この本では「数学ってメルヘンチック」さらに「冒険とファンタジーの要素もあるぞよ♪」と感じさせてくれた。

まず、すべての基となる「1」という数の不思議に始まり、「0」のマジック、さらに素数やら三角数無理数、フィボナッチ数やらパスカルの三角形・・・えーっ、勘弁してよ、と嘆くことなかれ。
大丈夫、わたしも(わたしでさえ!)最後までついていけました♪
無理数は、大根を抜くことと関係があります♪
フィボナッチ数は、2ひきずつ子をうみつづけるウサギ一族の話です♪

そして語られる無限、いまだ解き明かされない不思議な法則の鍵・・・
これほどおもしろくて壮大なファンタジーはないだろう。とまで思い始める。

ある晩、悪魔がこういう。
「わたしはな、自分でも考え込むことがあるんじゃ。どこで数学が終わって、どこで魔法がはじまるのか、と」