『わが子に伝える「絶対語感」』 外山滋比古

絶対語感とは、祖先から代々受け継がれてきた日本語の感覚。生活の中で、繰り返し聞かされることにより、考えなくてもわかり、使え、習慣化していくもの。深化して「こころ」となるもの・・・

この絶対語感が、変わってきている。
著者は絶対語感は時代とともに変化していくといいつつ、変化を否定していない。
しかし、変化ではなく「崩れ」には、注意が必要。
文章に横書きがふえていること。(わたしも横のほうが書きやすい)
 しかし、読むとなるとこれは非常に目が疲れる。(そうだよね、読む本はやっぱり縦書きじゃないとね)
もともと母音の多い日本語は小さな声で話すのに合っているのに、子音中心の大声がまちにあふれていること。(携帯の普及でさらにね)
男言葉と女言葉の区別がなくなっていること。

年々、話し言葉が早口になってきているというのは、身につまされる。
読書についても、既知のことを読むアルファ読み、未知のことを読むベータ読みというのがあるそうだ。昔、幼い子に、意味を知らないままに漢文を素読させた、この素読がベータ読みの良いトレーニングだったそうだ。(難しい本を読むと眠ってしまうわたしには耳が痛い。)

子どものかたわらで、せめて、すぐに私にできることは“ゆっくり話す”ように努力すること、かな。