犬や猫を長生きさせる秘訣―もしかして、人間も!!

元気に!!楽しく!!犬や猫を長生きさせる秘訣 もしかして、人間も!!

元気に!!楽しく!!犬や猫を長生きさせる秘訣 もしかして、人間も!!


永田先生が、獣医師として長年動物たちを診てきた経験から、動物たちが健康に幸せに生きることについて語る。
それは、常識とされる獣医療とはずいぶん違うこともあるようだ。
なかには、ほんとにそうなのかな、と思うこともあるし、文章を読んで納得できても、自分の家族にそのままあてはめるのは勇気がいる。
でも、やがて、この本の全体像が見えてくる。
「犬や猫を長生きさせる」ってことは・・・長く生きても幸せじゃなければ何もならない。幸せじゃなければ(結局は)長く生きられない事が多い。
そういうことなのだ。
かわいいペット(家族)が満ち足りた生活をするにはどうしたらいいのだろうか、という方向から考えれば、永田先生の提案はすうっと胸に届くのだ。
それは今必要な検査なのか。それは今必要な治療なのか。それは今必要な制限なのか。もう一度考えてみたい、と思う。


動物たちについていえることは人間にもあてはまるはずだ、と永田先生は言われる。
なぜなら、人間も動物だからである。

>彼らを見ていて思う、人間は決して特別な動物ではないと。人間は普通の動物だ。もし特別という言葉を使うとすれば、人間は思考力の優れた、すなわち大脳が特別に発達した普通の動物だ。ならば、犬は嗅覚や聴覚の優れた、すなわち鼻や耳が特別に発達した普通の動物で、猫は立体的運動能力の優れた、すなわち小脳が特別に発達した普通の動物だ。それぞれの動物は発達している器官とその能力が違うだけで基本的にはみんな同じなのだ。
なんて気持ちの良い言葉だろう。そうだ、人間も動物なんだ。
一緒に暮らす動物には、かなり多くの場面で人間の「特別」に順応することをやむなく要求してしまうけれど、本当は、彼らには、私たちには到底かなわない「特別」な才能がたくさんある。
譲歩して、人間の社会に無条件にあわせてくれる動物たちはなんて優しい大人なんだろう。