『ソルビム -お正月の晴れ着』 ペ・ヒョンジュ/ピョン・キジャ(訳)

 

ソルビム―お正月の晴れ着

ソルビム―お正月の晴れ着

 
ソルビム〈2〉お正月の晴れ着(男の子編)

ソルビム〈2〉お正月の晴れ着(男の子編)

 

 

ソルビムとは、韓国のお正月に着る晴れ着のことです。
ソルビム(1)女の子編
ソルビム(2)男の子編
二冊合わせての感想です。


お正月の朝です。
起き出した子どもたちは、晴れ着に着替えていきます。
オンマ(お母さん)がぬってくれた晴れ着。
刺繍入りの白いポソン(くつした)から順番に。
衣類の名前や着付けかた、紐の結びかたまで、丁寧に。
ほおー、これはこうなっているの、こうして身に付けるの、と、着付けの過程に興味津々ですが、それより、ひとつ衣類をかさねるたびに満足そうに笑みながらポーズする子どもの表情がいいなあ、と思うのです。
背景に、丁寧に描かれた家具や、玩具を、ひとつひとつ眺めるのも楽しいのです。


男の子編の最後では、父母祖父母とともに、子どもたちも正装で揃います。
色も柄も割合すっきりとした大人の衣装に比べると、子どもたちの晴れ着の、色も柄も華やかでかわいらしいこと。(模様は伝統的なものだろうか、何が描かれているのだろうと、目を凝らしてしまう。)


お正月を迎えた朝の改まった空気が、ちょっとすました子どもたちの表情からも伝わってきます。
そして、わたしも、自分が子どもだった頃のお正月の朝の匂いなどを思い出しています。