ねこのノエル、ハリネズミのファンジオ、かめのグレアムが、いつもモルモットのオルガの小屋の下に集まってくる。
きいてくれるだれかがいれば、オルガの物語は始まるのだ。仲間たちは、チャチャをいれつつ、いつだってオルガの物語を楽しんでいる。
モルモットの足はなぜ短くなったのか。
世のなかのすべてが反対になってしまうとどういうことがおこるのか。
さあ、オルガのお話が始まるよ……
いつもの仲間に加えて、とびきり素敵な出会いもあった。
それはモルモットのボリス。
オルガがペットショップを出て、オガクズさん一家と暮らすことになってから、はじめて出会うモルモットが、ボリスなのだ。
ボリスはちょっと変わった子だったけれど、オルガと同じくらい偉そうで、オルガと同じくらい物語を語ることが大好きなのだ。（さあ、何か素敵なことが始まるような気がしませんか？）
カレンちゃんという飼い主がいるオルガだけれど、お話のほとんどは、個性豊かな仲間たちとの、人間抜きの交流だ。
動物たちの間では、いつだっていろいろな事件が起こっているけど、人間たちはほとんど気がつかないのだ。
今回も、仲間たちを相手に、刑事（？）になったり、お姫様（？）になったり、そして何よりも素敵なストーリーテラーとして、大活躍のオルガだ。
オルガの世界ときたら小さな（居心地の良い）高床式の小屋か、せいぜい芝生の上の金網囲いのなかだけなのに、そこが、限りなく広い世界に思えてくる。
それも、オルガが物語を語るモルモットだからだと思う。
