みょうがやど

落語絵本 十五 みょうがやど

落語絵本 十五 みょうがやど


見事にみょうがだらけの絵本です。
みょうがやどというだけあって、何もかもみょうが尽くしの徹底ぶり。
どのくらいみょうが尽くしかといえば、ね・・・畏れ入って、びっくりします(笑)
文章だけではありません。絵をみれば、あそこにもここにも、こんなところにも! 
みょうが、みょうが、みょうが!なのです。
読んでいるうちに、みょうがの匂いがしてくる、味がしてくる。


悪党、と呼ぶにはちょっと抜けたお顔に、うれしい期待(?)をしてしまう夫婦が営む宿屋です。
もう絶対、してやられるのがわかっている。
わからないのは、どんなふうに、やられるのか、ってこと。
楽しみで仕方がないのだ。
こうかな、ああかな、といろいろ想像するけれど、その想像は、きっと外れるに違いない、と期待する。
それが楽しいのだ。
さてさて・・・


落語絵本だから、多くの人に知られた有名なお話なのかもしれません。
オチを知っていたって、何度も何度も聞きたくなる、それが、落語なのだろう。
巧みな語りをそのまま文字にした絵本。
だから、声に出して読んだら、もっともっと楽しいにちがいない。
これがシリーズ15冊目だそうですが、きっとまだまだ続きそうな気がします。


なんだかみょうがが食べたくなってきた。
今夜、みょうが食べよう、どう食べよう、と思いながら、絵本とじます。