月ノ石

月ノ石 (Modern & Classicシリーズ)

月ノ石 (Modern & Classicシリーズ)


出てくる人物や、出来事、そして、ものなど、いかにも寓意がありそうで、きっとあるにちがいないのですが、
何をどのように読んだらいいのかわからず途方に暮れてしまいます。
・・・悔しいけど降参の本でした。
読めていないのに、奇妙に惹かれるものがあるし、忘れられない印象的ないくつかの場面があります。


太陽の世界と夜の世界の対比が幻想的。
その中間にいるのが、極端なくらいの二面性(どちらもすごく魅力的)のグルーという存在なのだろうか?
それから、三人の「母」の存在が印象的なのですが、彼女たちがここにいる意味は何なのだろう。
キリスト教の「三」に関係があるのかな、それとも神話の何かなのか。(グルーのもう一つの姿の足なども神話的な感じです)
主人公とグルーとが繋がる家系の縁はいったい何を意味しているのか、
きっと語られていない何かがあるとは思うのだけど、もうちょっと詳しく語ってほしかった。
などなど・・・
きっと、わからないままに、折々に、切れ切れに思いだすにちがいない。