きつね、きつね、きつねがとおる

きつね、きつね、きつねがとおる (ポプラ社の絵本)

きつね、きつね、きつねがとおる (ポプラ社の絵本)


伊藤遊さんの絵本が出ている!
いったい何年ぶりでしょう。「つくも神」以来・・・だから、わあ、六年半ですよ〜。
うれしいです。うれしいです。


主人公の女の子は、大人が見えるものを見るには小さすぎるし、肩車をしてもらうには大きすぎるし・・・何かと不便な大きさなのです。
おとうさんに肩車してもらっている弟の横にいるお姉ちゃん。
何かと我慢しなければならないことが多いのでしょう。
自分の気持ちをしっかり両親に受け止めてもらうには両親は今忙しすぎるのかもしれない。
大きな声で自分の存在を主張したいけれど、親の事情も把握して、きっとそれはできないと察するほどに成長しているのだ。
そういうことが透けて見えるような気がするのです。


だけど。
大きな大人でなけれれば見られないものがあるなら、小さな子どもでなければ見られないものもある。
それを教えてくれたものは、小さなものの気持ちに沿うことを知っているもの・・・
なあんて能書きが恥ずかしくなるくらいに、なんて粋で楽しんだ、澄ましかえって可笑しいんだ。



  >きっと また あえるよね
うん、うん、きっとあえる。
今度は六年半も待たないうちに、(絵本もいいけど!)もっと長いお話で、きっと、また、あえるよね、伊藤遊さん。(お願い)