2月の読書

2月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:4026ページ

インディアンのティーチングストーリー 古井戸に落ちたロバインディアンのティーチングストーリー 古井戸に落ちたロバ
最後のページの美しいこと。ふりかえらない・・・それでいいのだと思います。それを爽やかに見送れるじいさまにわたしはなりたい。
読了日:02月27日 著者:oba,北山耕平
不思議な羅針盤不思議な羅針盤
このエッセイは、丁寧に着こんだ清潔なブラウスのイメージです。洗って、日に干されたいい匂いといっしょに、しっかりと糊づけされた襟のぴんとした感じ。「魔女は直感を正しく使う」という章など読むと、やっぱり魔女だったか、と思います。何度も引用されていた「燈火節」の片山廣子さん、そういえば、梨木香歩さんとに似ているような気がしました。
読了日:02月26日 著者:梨木 香歩
星座から見た地球星座から見た地球
人のささやかな気持ちの一つ一つが、ささやかな痛みのようにちくちくと突き刺さる。遠い宇宙からこの地球を眺めたら、人は星に見えるのではないだろうか。またたきがちくちくするけど、その痛みがあまりにも愛おしいです。
読了日:02月25日 著者:福永 信
ダブル・ジョーカーダブル・ジョーカー
最後の『ブラックバード』で、ああ、ここまで来てしまった、この先続編はないのだ、と確認。こういうふうに終わっていくことが寂しいな。
読了日:02月24日 著者:柳 広司
鳥に魅せられた少年―鳥類研究家オーデュボンの物語 (わくわく世界の絵本)鳥に魅せられた少年―鳥類研究家オーデュボンの物語 (わくわく世界の絵本)
鳥の足に糸を結びつけるという方法を初めて考案し実行したのが18歳の無名の青年で、ただ鳥がとても好きだった、ということがいいです。憧れ、畏れ、そして好奇心・・・最後に飾られたスケッチから、ジョンがどんな思いで鳥を見ていたのか感じます。幸せな人生だったに違いない。
読了日:02月23日 著者:ジャックリーン デビース
さみしいネコ (大人の本棚)さみしいネコ (大人の本棚)
読んでいるうちに、よい気をいっぱいいただいたような気がして、わたしの気持ちも裕福になってきます。時には細かいことも言いますが、ゆったり、しずしずと、暮らしていきたいものです。
読了日:02月22日 著者:早川 良一郎
合言葉は手ぶくろの片っぽ (岩波少年文庫 (2137))合言葉は手ぶくろの片っぽ (岩波少年文庫 (2137))
わずか30年ほど前なのだろうか。まだまだ子どもらしい純粋さを持ちつつ、しっかりとした自立心も育てている、まぶしい若者たちの物語。情に流されるよりも理に従ったために孤立してしまった彼のことが気になる。四人プラス一人の関係はこれからどうなるのだろう。複雑な気持ちで読み終えました。
読了日:02月20日 著者:乙骨 淑子
戦争と平和〈2〉 (岩波文庫)戦争と平和〈2〉 (岩波文庫)
登場人物の名まえと繋がりを覚えるだけで精いっぱいだった第一巻に比べて、二巻では、ひとりひとりの人物の彫りがぐっと深くなったように感じます。アンドレイの見た青空は印象に残ります。また、純粋に皇帝をしたっていた若いニコライが、この巻で最後に感じた違和感。このあと、ボンボンの彼がどのように成長するのか興味津津。
読了日:02月18日 著者:トルストイ
ジョーカー・ゲームジョーカー・ゲーム
軍部が権力を握る第二次世界大戦直前の日本で生まれたスパイ組織D機関の活躍。元締めの結城大佐の存在感に惹かれます。結城大佐に比べて、スパイたちの存在感は薄い。だって、印象に残るような存在になってしまったらスパイとして失格ですものね。
読了日:02月16日 著者:柳 広司
密会 (新潮クレスト・ブックス)密会 (新潮クレスト・ブックス)
ままならないあれこれを「それが現実」と受け入れたとき、ほんの束の間訪れる思いがけない平和。このしんどさがなければ、きっと気がつかなかったかもしれない。『孤独』と『ダンス教師の音楽』が大好きです。
読了日:02月08日 著者:ウィリアム トレヴァー
雪の夜に語りつぐ (福音館文庫)雪の夜に語りつぐ (福音館文庫)
前半の笠原さんの思い出話が好きです。この物語があるから、後半の昔話がいっそう素晴らしくなっているように感じました。幼い時に、親から口承で昔話を聞いて育つ、ということが、こんなにも後の人生を豊かにするものだ、ということにしみじみと感じています。
読了日:02月07日 著者:笠原 政雄
シンプルに生きる―変哲のないものに喜びをみつけ、味わうシンプルに生きる―変哲のないものに喜びをみつけ、味わう
でも、必要か必要でないかの二者択一を生活の基準にするのって、そんなに大切なことなのかな。わかったのは、片付かないのは、物や形じゃなくて、自分の頭の中なのだ、ということでした。この本を全部鵜呑みにはしないけれど、ぐるりと自分のまわりを見回して、今までよりもうちょっとすっきりと暮らせるようになれたらいいなと思います。
読了日:02月06日 著者:ドミニック ローホー
オルゴォルオルゴォル
「人」にも「もの」にも、見えている形の奥に、大きな世界があり、大きな物語が隠されている。見えている形が抱いているであろう世界に思いをこらすことができるようになったとき、たぶん、その世界は、その姿の一部を優しい形で示してくれるのかもしれません。その人だけに聞こえる音楽になって。
読了日:02月05日 著者:朱川 湊人
バルタザールの遍歴 (文春文庫)バルタザールの遍歴 (文春文庫)
不思議な逆説的な価値観に彩られた物語です。悲劇は喜劇であり、転落は「上方に転落していく」こと。そして、高級なお遊びです。遊びなら、徹底的に遊び倒すのがいい。優雅に転げ落ちる感じを楽しみました。
読了日:02月03日 著者:佐藤 亜紀
希望(ホープ)のいる町希望(ホープ)のいる町
ひどい困難に打ちすえられたと感じた時、それは私たちの心の中の希望の光も強くなっている、ということかもしれない。自分の日々の生活のひとつひとつを丁寧にこなしながら、誇り高くいきいきと暮らしていきたいものだ、と、元気をもらいました。まだまだアディにもホープにも程遠い^^ 
読了日:02月01日 著者:ジョーン・バウアー

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