トランプおじさんとペロンジのなぞ

トランプおじさんとペロンジのなぞトランプおじさんとペロンジのなぞ
たかどのほうこ 作
にしむらあつこ 絵
偕成社
★★★★


動物の言葉がわかるトランプおじさんは犬のイルカーネポポラーレと一緒に暮らしています。
モグラ町の新聞社「もぐらクラブ」では、このごろ、朝になると昨日のうちに印刷しておいた新聞がすべて白紙になっている!という不思議な現象が起こっています。どうも伝説の妖怪ペロンジの仕業らしい。
そこで、トランプおじさんはイルカーネポポラーレを助手に連れて、事件の謎を解くためにもぐら町へと向かいました。

のほほんとした暢気なテンポ、一拍ずれたようなほのぼのとしたユーモアに、せかせかした日常から離れてほっとします。
ゆったりと楽しめました。(犬のイルカーネポポラーレ、このやる気のない相棒、好き。)

お話はもちろん、文句なしにおもしろいのですが、「この本、好き」の理由はお話のすみずみ、あちこちに。

まず、全然違和感を感じないもぐら町の平和な世界がいいんです。すぐそこの横丁をまがったらこの町に行けそうな身近さ、気安さが好き。住んでいる人たちの気さくさが好き。

そして、動物の言葉がわかるようになることなんて、ホンのちょっとしたきっかけ次第で、だれにでもできること、のような気がしてくる当たり前っぽさ(んなばかな^^)が好き。

あちこちに散らばる駄洒落みたいな言葉遊びも楽しくて好き。
だって、まず、トランプおじさん、生まれたときに「どうか立派な哲学者になりますように」との親の願いからプラトンにちなんで名づけられたのです。そのままプラトンではもったいないので文字を入れ替えてトランプ。ほ、ほんとだ。プラトンとトランプって兄弟みたい、と初めて気がつきました。
それに、もぐら町のケーキ屋さん「ケーキのラグモ」で売っているお菓子が、モングランにモグロールケーキ、マロンモグラッセですから。
それからあの動物文字! 巻末のどうぶつ文字・あいうえお表に従って、挿絵の中の看板や「もぐらクラブ」の新聞記事を読むのは楽しい。(看板くらいは楽しく読めましたが、えへ、新聞記事は途中で挫折しました。でも、この新聞記事、最後の方は、本文にない言葉も載っているんですよ♪)
秘密の言葉とか暗号とかに夢中になった子どものころを思い出します。どうぶつ文字でおてがみとか書きたいな。

なぞときも、のんびりしてはいるのですが、素直にひねってあって、素直にわからなくて^^ おもしろかったです。
なるほどね〜。解決してみれば、被害者(?)も犯人(?)もとっても素直で、やさしくて、ほのぼの。うーん、平和だ。
だってここ、もぐら町だもん。そして動物の言葉が話せるトランプおじさんの話だもん。
のどかでやさしいたかどのほうこさんの世界。たのしかった。


table>トランプおじさんとペロンジのなぞトランプおじさんとペロンジのなぞ
たかどのほうこ 作
にしむらあつこ 絵
偕成社
★★★★


動物の言葉がわかるトランプおじさんは犬のイルカーネポポラーレと一緒に暮らしています。
モグラ町の新聞社「もぐらクラブ」では、このごろ、朝になると昨日のうちに印刷しておいた新聞がすべて白紙になっている!という不思議な現象が起こっています。どうも伝説の妖怪ペロンジの仕業らしい。
そこで、トランプおじさんはイルカーネポポラーレを助手に連れて、事件の謎を解くためにもぐら町へと向かいました。

のほほんとした暢気なテンポ、一拍ずれたようなほのぼのとしたユーモアに、せかせかした日常から離れてほっとします。
ゆったりと楽しめました。(犬のイルカーネポポラーレ、このやる気のない相棒、好き。)

お話はもちろん、文句なしにおもしろいのですが、「この本、好き」の理由はお話のすみずみ、あちこちに。

まず、全然違和感を感じないもぐら町の平和な世界がいいんです。すぐそこの横丁をまがったらこの町に行けそうな身近さ、気安さが好き。住んでいる人たちの気さくさが好き。

そして、動物の言葉がわかるようになることなんて、ホンのちょっとしたきっかけ次第で、だれにでもできること、のような気がしてくる当たり前っぽさ(んなばかな^^)が好き。

あちこちに散らばる駄洒落みたいな言葉遊びも楽しくて好き。
だって、まず、トランプおじさん、生まれたときに「どうか立派な哲学者になりますように」との親の願いからプラトンにちなんで名づけられたのです。そのままプラトンではもったいないので文字を入れ替えてトランプ。ほ、ほんとだ。プラトンとトランプって兄弟みたい、と初めて気がつきました。
それに、もぐら町のケーキ屋さん「ケーキのラグモ」で売っているお菓子が、モングランにモグロールケーキ、マロンモグラッセですから。
それからあの動物文字! 巻末のどうぶつ文字・あいうえお表に従って、挿絵の中の看板や「もぐらクラブ」の新聞記事を読むのは楽しい。(看板くらいは楽しく読めましたが、えへ、新聞記事は途中で挫折しました。でも、この新聞記事、最後の方は、本文にない言葉も載っているんですよ♪)
秘密の言葉とか暗号とかに夢中になった子どものころを思い出します。どうぶつ文字でおてがみとか書きたいな。

なぞときも、のんびりしてはいるのですが、素直にひねってあって、素直にわからなくて^^ おもしろかったです。
なるほどね〜。解決してみれば、被害者(?)も犯人(?)もとっても素直で、やさしくて、ほのぼの。うーん、平和だ。
だってここ、もぐら町だもん。そして動物の言葉が話せるトランプおじさんの話だもん。
のどかでやさしいたかどのほうこさんの世界。たのしかった。