Sideways Stories from Wayside School

Sideways Stories from Wayside School / Louis Sachar(著) / Harper Trophy

横に30の教室を並べた細長い学校を建設するはずだったのに、上に30教室を並べた――つまり30階建ての学校を間違えて建ててしまった。これがWaysaide School。
学校の起こりがこんなだから、先生も生徒もちょっと、(いや、かなり)おかしいのです。
子供が嫌いで、生徒の態度が気に入らないと生徒をりんご(!)に変えてしまうという恐ろしい先生がいたり…
クラスで一番賢い少年の唯一の欠点は、文章を読むのに、おしまいのほうから最初のほうへ向かって読むことしかできないことだったり。
風で飛ばされるくらい身体の軽い女の子がいたり、自分と死んだねずみ以外の人はみんな嫌いという女の子がいたり…
この奇妙な連中のあいだでおこる奇妙な事件についてのナンセンスな30のショーとショートストーリー。

どれもおもしろいのだけれど、たとえば一日中にこにこしている“D.J.”の話。彼は朝からあまりうれしそうなので、クラスメートも先生もつい釣り込まれてにこにこしてしまう。何があったのD.J.? 悲しむのに理由が要らないように、喜ぶのにも理由は要らない、という言葉はナンセンスというよりも、案外いいことを教えてもらったような気になってくる。

へんな連中なのですが、彼らはみんな自分はまともだと思っているのがおかしい。もしかしたら、変な人ってt、みんな自分はまともだと思いながら、人のことを「あいつはおかしい」と思っているのかも。