『ミス・ビアンカ シリーズ4 地下の湖の冒険』  マージェリー・シャープ

あらあら、ほんの数日間このシリーズにご無沙汰している間に、ミス・ビアンカは囚人友の会の名誉会長になっているのでした。
事の始まりは、ミス・ビアンカの銀の塩のつぼ(大使のぼうやからのクリスマスプレゼント)の中にうずもれていた紙切れ。そこにチョークであらっぽく書かれていたのは、
「だれか ぼくを えんこう(=塩坑)から すくいだしてください。    てでぃー(八さい)」

1600キロメートル離れた塩坑へ、二度に一度は事故を起こすという汽車に乗って8歳のテディーを救出に向かいます。
メンバーは、ミス・ビアンカとバーナード。・・・それから、皮肉屋の数学教授が計画の失敗を見届けるために、また地質学教授が彼の研究のため物見遊山気分で、それぞれ同行します。
ううっ、素晴らしいメンバー。バーナードでなくても おもしろく、いや、憂鬱になります。
二人の教授は三脚つきのカメラやら標本箱を持っていこうとして、ミス・ビアンカとバーナードの顰蹙を買います。が、ミス・ビアンカのスーツケースに入っているのはオーデコロンや薄い絹のショール、ピンクの空気まくら。うーん、どうでしょ、これ。

教授たちのなんともいえないせりふまわし。蝙蝠のハーミィや、飛ばし屋の若者蝙蝠たち。
塩のミニチュアの町。
子どもがひどい目に合う話かー、悲惨なのはいやだなーと思ったのですが、そんなことはなかったです。
幻想的な風景と、とんでもない仲間たちが暢気にユーモラスに、お話を持ち上げてくれます。

最後は、大使のぼうやに同年代の友だちができるというオマケつき♪