今月の読書(2020年)

12月の読書

12月の読書メーター読んだ本の数:23読んだページ数:6298十二人の手紙 (1978年)の感想12人とその関係者による手紙のやりとり。面白いと思うのは、それぞれの主観が入り乱れたりするあげくに、もしやこれはミステリ?と思うほどの急転直下の展開。驚かされ方…

11月の読書

11月の読書メーター読んだ本の数:20読んだページ数:6574南風(みなみ)吹くの感想『春や春』の茜たちが目指した俳句甲子園を、同じ年に、五木分校も目指している。『春や春』同様、俳句に夢中になり、言葉を深く追求していく高校生たちだが、置かれた状況に…

10月の読書

10月の読書メーター読んだ本の数:22読んだページ数:6644ハロウィーン・パーティー (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)の感想クリスティー六冊目。作者の手の上で右往左往するのも楽しいが、何よりも、この本の楽しみはハロウィーン。賑やかなハロウィーン・…

9月の読書

9月の読書メーター読んだ本の数:17読んだページ数:4771たのしい川べ (岩波少年文庫 (099))の感想 野や森には動物がいて、町には人がいる。ときどき両者は混ざり合い(挿し絵では、物言うヒキガエルもネズミも、人間の子どもくらいの大きさに描かれる)この…

8月の読書

8月の読書メーター読んだ本の数:16読んだページ数:4790ヘルプ 下 心がつなぐストーリー (集英社文庫)の感想この物語は、もしや黒人ヘルプたちを鏡にして、非黒人女性が自らを繋いでいた見えない鎖に気がつく物語ではないか。この町の人たちは、誰かを自分…

7月の読書

7月の読書メーター読んだ本の数:14読んだページ数:3490雨の動物園―私の博物誌 (岩波少年文庫)の感想「子どもから少年へ、少年からおとなへ」まるでそれぞれの時期を、脱皮するように脱ぎ捨てて大きくなる作者に、彼と関わった生き物たちは、次の時代への橋…

6月の読書

6月の読書メーター読んだ本の数:7読んだページ数:1429嵐にいななく (児童単行本)の感想主人公たちが自信をもって歩きだすまでを、喜ばしい気持ちで読み、これでおしまいでいいと思った。でも、それだけじゃなかった。白黒の絵に、ふいに色が溢れたよう。こ…

5月の読書

5月の読書メーター読んだ本の数:3読んだページ数:491ちびトラとルージャの感想 大人も子どもも完璧な人なんてひとりもいない。転がり、擦れ、ぶつかったりへこんだり。固さやデコボコ加減、そこそこのみっともなさ、ごちゃごちゃがそのまま心地よい。人び…

4月の読書

4月の読書メーター読んだ本の数:1読んだページ数:192全国 大人になっても行きたいわたしの絵本めぐりの感想新しい本に実際手に触れることができなくても、ただ本がたくさんある空間に身をよせることが、間接的にであれ、こんなにも気持ちをリラックスさせ…

3月の読書

今月は一冊だけ。 3月の読書メーター読んだ本の数:1読んだページ数:435農場にくらして (岩波少年文庫 (511))の感想農場の一人娘スーザンの一刻一刻は守られ、子どもでいられることの喜びに満たされていたのだと思う。去年、一昨年、十年前もそうだったのだ…

2月の読書

2月の読書メーター読んだ本の数:4読んだページ数:1435プラヴィエクとそのほかの時代 (東欧の想像力)の感想以前読んだトカルチュクの作品、『昼の家、夜の家』は、留まる物語だった。『逃亡派』は移動し続ける物語だった。そして、『プラヴィエク…』では、…

1月の読書

1月の読書メーター読んだ本の数:2読んだページ数:312目であるく、かたちをきく、さわってみる。の感想 小さな窓のように並んだ写真、ちょっと見ただけでは何の写真なのか、わからないままに、感じようとする。添えられた短い詩句を味わいながら。質感、温…