2005-06-06から1日間の記事一覧

『西日の町』  湯本香樹実

夜、おかあさんが爪を切る場面でこの物語は始まります。ぱちんぱちんという音が、なんだか不気味です。「ぼく」(小学生)には「親の死に目に遭えないから」という理由で禁じながら、自分は切るのです。部屋の隅には「てこじい」がうずくまっています。てこ…