『ぼくは挑戦人』 ちゃんへん.

ぼくは挑戦人 作者:ちゃんへん.,木村 元彦 発売日: 2020/08/26 メディア: 単行本 著者ちゃんへん.さんは、世界的なプロパフォーマーだ。中学生のころ、ジャグリングと出会い、技を磨き、どんどん上達していった。中学三年生の時、初めて出場したサンフランシ…

『ボヘミアの森と川 そして魚たちとぼく』 オタ・パヴェル

ボヘミアの森と川 そして魚たちとぼく 作者:オタ・パヴェル 発売日: 2020/04/15 メディア: 単行本 ★ 川と釣りから振りかえる作者の人生。 釣りキチは、父親譲りなのだ。彼は生涯(もくじでは、「幼年期」「むこうみずな青年期」「回帰」の章に分けられている…

『ほんとうのリーダーのみつけかた』 梨木香歩

ほんとうのリーダーのみつけかた 作者:梨木 香歩 発売日: 2020/08/10 メディア: Kindle版 身の回りは、いろいろと気になることばかりだ。それが日増しに増えていくようで、いちいち、おかしいと感じる気持ちさえ、麻痺してしまいそうな気がする。梨木香歩さ…

『桜のような僕の恋人』 宇山佳佑

桜のような僕の恋人 (集英社文庫) 作者:宇山佳佑 発売日: 2017/04/07 メディア: Kindle版 読んでいるこちらが照れてしまうくらいに、不器用で一途な若い恋人たち。だけど、彼女は、難病に侵されていた。普通の何倍ものスピードで老いていき、次の春は迎えら…

『老人と海』 アーネスト・ヘミングウェイ

老人と海 (新潮文庫) 作者:ヘミングウェイ 発売日: 2020/06/24 メディア: 文庫 ★ 先日読んだ『コピーボーイ』で、主人公は『老人と海』を持って旅に出た。『老人と海』のなかのあの場面、この場面を思い出しながら、旅をしていた。この本、もう一度ちゃんと…

『コピーボーイ』 ヴィンス・ヴォ―ター

コピーボーイ (STAMP BOOKS) 作者:ヴォーター,ヴィンス 発売日: 2020/03/26 メディア: 単行本 『ペーパーボーイ』は、11歳だったヴィクターの一夏の物語、とりわけスピロさんと出会った夏だった。あれから六年がすぎて……続編『コピーボーイ』の始まりは、ス…

『虫めづる姫君 堤中納言物語』 作者不詳

虫めづる姫君~堤中納言物語~ (光文社古典新訳文庫) 作者:作者不詳 発売日: 2015/12/25 メディア: Kindle版 『堤中納言物語』は、平安~鎌倉時代に書かれた、作者(編者も)不詳(一篇を除いて)の11篇の物語を集めた短編集だ。なぜこの物語集が『堤中納言…

『方丈記』 鴨長明/蜂飼耳(訳)

方丈記 (光文社古典新訳文庫) 作者:鴨 長明 発売日: 2019/01/25 メディア: Kindle版 「ゆく河の流れは絶えずして……」の方丈記、現代語訳の蜂飼耳さんによれば、原文は、原稿用紙にしたら、約二十枚分でしかないのだそうだ。この本には、『方丈記』現代語訳と…

『銀河鉄道の夜』 宮沢賢治

銀河鉄道の夜 作者:宮沢 賢治 発売日: 1990/12/14 メディア: 文庫 ★ 「やまなし」「いちょうの実」「よだかの星」「ひかりの素足」「風の又三郎」「銀河鉄道の夜」の六編が収録されている。 中心に小さな赤い火を宿した、砂のような水晶の一粒一粒。『銀河鉄…

『教団X』 中村文則

教団X (集英社文庫) 作者:中村 文則 発売日: 2017/06/22 メディア: 文庫 ある男が、失踪した恋人を探して、二つの教団にたどり着く。 片方は、公安に目をつけられているカルト教団「X」で、ものすごく簡単に言ってしまえば、そこは、つまり教祖・沢渡のハー…

『キバラカと魔法の馬:アフリカのふしぎばなし』 さくまゆみこ(再話)

キバラカと魔法の馬: アフリカのふしぎばなし (岩波少年文庫) 発売日: 2019/03/16 メディア: 新書 この本には、アフリカの10の国の言葉で語られた13の民話、ことに、魔法の話、精霊や魔神が出てくる話が集められている。 巨人は、おおらかに狩りをして、あと…

『アフターコロナ世代の子育て』 山田真/石川憲彦

アフターコロナ世代の子育て 作者:山田 真,石川 憲彦 発売日: 2020/06/11 メディア: 単行本 「Ⅰ まず、感染症を知る」山田真「Ⅱ ストレスと子どもへの影響」石川憲彦「Ⅲ 将来の教訓と備え」山田真 の、三つの章に分かれている。新型コロナの下、小児科、児童…

『脇坂副署長の長い一日』真保祐一

脇坂副署長の長い一日 (集英社文庫) 作者:真保 裕一 発売日: 2019/11/20 メディア: 文庫 賀江出警察署の脇坂副署長は、もともとたたき上げの現場の人間で、次の異動こそは現場に戻りたいと強く希望している。 その日の真夜中0時過ぎ、官舎にいる脇坂に、彼の…

『消しゴム』 アラン・ロブ=グリエ

消しゴム (光文社古典新訳文庫) 作者:アラン ロブ=グリエ 発売日: 2013/08/07 メディア: 文庫 殺し屋は失敗したのだ。ちょっとしたミスで、弾はそれ、殺すはずだったダニエル・デュポンは腕にかすり傷を受けただけに終わった。ところが、翌日の新聞各紙は、…

8月の読書

8月の読書メーター読んだ本の数:16読んだページ数:4790ヘルプ 下 心がつなぐストーリー (集英社文庫)の感想この物語は、もしや黒人ヘルプたちを鏡にして、非黒人女性が自らを繋いでいた見えない鎖に気がつく物語ではないか。この町の人たちは、誰かを自分…

『ヘルプ(上下)』 キャスリン・ストケット

ヘルプ 上 心がつなぐストーリー (集英社文庫) 作者:キャスリン・ストケット 発売日: 2012/02/17 メディア: ペーパーバック ヘルプ 下 心がつなぐストーリー (集英社文庫) 作者:キャスリン・ストケット 発売日: 2012/02/17 メディア: ペーパーバック 1960年…

『カリジェの世界』 アロイス・カリジェ/安野光雅(解説)

カリジェの世界―スイスの村の絵本作家 メディア: 単行本 ★ 『ウルスリのすず』や『マウルスと三びきのヤギ』など、アロイス・カリジェの絵本が好きだ。遠い国の山の風に吹かれているような絵本だ。スイスの山里に住む子どもたち(たぶん六十~七十年くらい前…

『パリのアパルトマン』 ギョーム・ミュッソ

パリのアパルトマン (集英社文庫) 作者:ギヨーム・ミュッソ 発売日: 2019/11/20 メディア: ペーパーバック クリスマス休暇を一人静かにパリで過ごすつもりで、予約していた一軒家に到着したのは、アメリカ人の人気劇作家ガスパール・クタンスと、イギリス人…

『帰郷』 浅田次郎

帰郷 (集英社文庫) 作者:浅田 次郎 発売日: 2019/06/21 メディア: 文庫 「戦争で金儲けができるやつなんて、実はいないんだ」と庄屋の倅は吐き出すように言う。「命中精度はアメリカの砲には決して負けぬ」と、ニューギニアに据えられた高射砲を修理する工兵…

『なっちゃんのなつ』 伊藤比呂美(文)/片山健(絵)

なっちゃんの なつ (かがくのとも絵本) 作者:伊藤 比呂美 発売日: 2019/06/05 メディア: 単行本 ★ ともちゃんちにあそびにいったら誰もいなかったので……なっちゃんは、ひとりで河原のほうへ出かけて行った。「なっちゃんは くずのつるが すき」「なっちゃん…

『マンドレークの声 杉みき子のミステリ世界』 杉みき子/戸川安宜 編

『マンドレークの声 杉みき子のミステリ世界』 著者:杉みき子 / 編者:戸川安宣 発行所:亀鳴屋 / 2016年10月31日発行 童話作家の杉みき子さんが、熱心なミステリ・ファンである事を初めて知った。嘗てはミステリ誌の読者投稿欄への熱心な投稿者であった…

『詐欺師フェーリクス・クルルの告白(上下)』 トーマス・マン

詐欺師フェーリクス・クルルの告白〈上〉 (光文社古典新訳文庫) 作者:トーマス マン 発売日: 2011/08/10 メディア: 文庫 詐欺師フェーリクス・クルルの告白(下) (光文社古典新訳文庫) 作者:トーマス マン 発売日: 2011/10/12 メディア: 文庫 フェーリクス…

『秘密の道をぬけて』 ロニー・ショッター

秘密の道をぬけて 作者:ロニー ショッター メディア: 単行本 真夜中に、家の前に馬車が止まる音がする。この家の10歳の少女アマンダは、目をさまし、階下におりていく。開け放たれた扉の向こうでは、父と知らない人とが、馬車から、いくつかの大きな麻袋をお…

『希望の図書館』リサ・クライン・ランサム

希望の図書館 (ポプラせかいの文学) 作者:クライン・ランサム,リサ 発売日: 2019/11/02 メディア: 単行本 ★ ラングストン少年は、母さんが亡くなったあと、父さんといっしょにアラバマからシカゴに引っ越してきた。終戦まもない1946年のことだ。そのころ、大…

『文学こそ最高の教養である』 駒井稔+「光文社古典新訳文庫」編集部(編著)

文学こそ最高の教養である (光文社新書) 作者:駒井稔,光文社古典新訳文庫編集部 発売日: 2020/07/15 メディア: 新書 目次には、フローベールにメルヴィル、ナボコフやドストエフスキー、etcたとえ読んだことがなくても、その代表作の名が思い浮かぶような、…

『ドクター・デスの遺産』 中山七里

ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人 (角川文庫) 作者:中山 七里 発売日: 2019/02/23 メディア: 文庫 警視庁捜査一課の刑事犬養隼人。一課のハミダシ刑事で、相棒兼目付役の高千穂明日香と組んでいる。仕事に熱心なあまり家庭を顧みず、離婚した。難病と闘っ…

『ギレアド』 マリリン・ロビンソン

ギレアド 作者:マリリン・ロビンソン 発売日: 2017/10/25 メディア: 単行本 ジョン・エイムスは、年老いた牧師で、しばらく前から心臓を患っている。死を目前にして、「きみ」への手紙を綴り始める。毎日少しずつ。いつか遠い将来、「きみ」はこの長い手紙を…

『エレベーター』 ジェイソン・レナルズ

エレベーター 作者:ジェイソン・レナルズ 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2019/08/20 メディア: 単行本(ソフトカバー) ショーンが撃ち殺された。地面に横たわる彼は、家の外に放置された家具みたい、廃品みたいに見えた。衣服に染み込んだ血はチョコレ…

『土の中の子供』 中村文則

土の中の子供 (新潮文庫) 作者:文則, 中村 発売日: 2007/12/21 メディア: 文庫 『土の中の子供』『蜘蛛の声』の二作が収録されている。 *『土の中の子供』よせばいいのに、抗いがたい力で、死に近いところまでふらふらと近づいて行ってしまう。鉄パイプを握…

7月の読書

7月の読書メーター読んだ本の数:14読んだページ数:3490雨の動物園―私の博物誌 (岩波少年文庫)の感想「子どもから少年へ、少年からおとなへ」まるでそれぞれの時期を、脱皮するように脱ぎ捨てて大きくなる作者に、彼と関わった生き物たちは、次の時代への橋…