『クネレルのサマーキャンプ』 エトアル・ケレット / 母袋夏生(訳)

クネレルのサマーキャンプ 作者: エトガル・ケレット,母袋夏生 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2018/11/27 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る シュールなショートストーリーが31篇。(うち、表題作『クネレルのサマーキャンプ』だけが中…

『ミッテランの帽子』 アントワーヌ・ローラン/吉田洋之(訳)

ミッテランの帽子 (新潮クレスト・ブックス) 作者: アントワーヌローラン,Antoine Laurain,吉田洋之 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2018/12/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る ある日、パリのブラッスリーに大統領フランソワ・ミッテランが…

『戦争と児童文学6 国家と民族のはざまで生きる人々『象使いティンの戦争』~狂気のジャングルを生き延びる少年が見た星(ムトウ)』 繁内理恵 (『みすず』2019.04月号より)

みすず 2019年 04 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 2019/04/01 メディア: 雑誌 この商品を含むブログを見る 児童文学のなかの戦争を、繁内理恵さんの案内で読む、この連載も6回目。戦争、と一言で言っても、これほどに多様な面があること…

『ウィンクルさんとかもめ』エリザベス・ローズ(文)/ジェラルド・ローズ(絵)/ふしみみさを(訳)

ウィンクルさんとかもめ (大型絵本) 作者: エリザベス・ローズ,ジェラルド・ローズ,ふしみみさを 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2006/06/23 メディア: 大型本 この商品を含むブログ (4件) を見る ★ ウィンクルさんの村では、あるひ、さかながぱたりとと…

3月の読書

3月の読書メーター読んだ本の数:8読んだページ数:1559地図を広げての感想鈴の内側から湧き出してくる言葉にじっと耳をすます。自分を見つけてくれる人を探す圭のように、鈴も「そこにいたんだね」と声をかけられるのを待っている。それは別の言葉になって…

『地図を広げて』 岩瀬成子

地図を広げて 作者: 岩瀬成子 出版社/メーカー: 偕成社 発売日: 2018/06/19 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 鈴の母が亡くなった。母が鈴を父のもとに残して、弟の圭だけを連れて家を出てから、四年。その間、とうとう生きている母には…

『かえりみち』 森洋子

かえりみち 作者: 森洋子 出版社/メーカー: トランスビュー 発売日: 2008/01/08 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログ (1件) を見る 登下校にかかる時間は、まっすぐ歩けば十数分。でも、帰り道は、果てしなく遠かった。どぶ板の上や、歩道…

『ぼくの兄の場合』 ウーヴェ・ティム 松永美穂(訳)

ぼくの兄の場合 (エクス・リブリス) 作者: ウーヴェ・ティム,松永美穂 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2018/07/14 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 作者の兄は、第二次世界対戦の時、ナチスのエリート部隊「武装親衛隊 髑髏師団」に志…

『あ、はるだね』 ジェリー・フォリアーノ(文) エリン・E・ステッド(絵) 金原瑞人(訳)

あ、はるだね (講談社の翻訳絵本) 作者: ジュリー・フォリアーノ,エリン.E・ステッド,金原瑞人 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2015/02/14 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 犬を連れた男の子が、広い野原を見まわしている。「ちゃいろ。 ここ…

『種をまく人』 ポール・フライシュマン / 片岡しのぶ(訳)

種をまく人 作者: ポール・フライシュマン,Paul Fleischman,片岡しのぶ 出版社/メーカー: あすなろ書房 発売日: 1998/07/01 メディア: 単行本 購入: 5人 クリック: 71回 この商品を含むブログ (14件) を見る ★ 始まりは、一人の少女が六粒の豆の種をまいたこ…

『エデン』 近藤史恵

エデン (新潮文庫) 作者: 近藤史恵 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2012/12/24 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 1回 この商品を含むブログ (20件) を見る 先に読んだシリーズ最新作の『スティグマータ』の何年か前の話である。主人公チカは三十歳を目…

『スティグマータ』 近藤史恵

スティグマータ (新潮文庫) 作者: 近藤史恵 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2019/01/27 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 『サクリファイス』に出会ったのは10年ほど前で、そこで私は、自転車ロードレースという競技を初めて知った。 その後、シ…

『ひいな』 いとうみく

ひいな (創作児童読物) 作者: いとうみく 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2017/01/18 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 山間の町のひなびた駅舎に飾られた七段飾りのお雛様たちは、古びているが名人の作で、もとは大店の奥座敷に晴れやかに飾…

2月の読書

2月の読書メーター読んだ本の数:6読んだページ数:2158サンアントニオの青い月の感想よく話を聞いてみれば、ほとんどの人たちが解決しようのない(もう投げ出すしかないのかな)問題のただなかにいたりする。けれども、彼女たちの語りは、ラテン系のめっぽ…

『サンアントニオの青い月』 サンドラ・シスネロス くぼたのぞみ(訳)

サンアントニオの青い月 作者: サンドラ・シスネロス,くぼたのぞみ,Sandra Cisneros 出版社/メーカー: 晶文社 発売日: 1996/11 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログ (1件) を見る 「物語を読んで目をみはる思いがするのは、メキシカン・ア…

『小公女』 フランシス・ホジソン・バーネット/高楼方子(訳)

小公女 (福音館古典童話シリーズ 41) 作者: フランシス・ホジソン・バーネット,エセル・フランクリン・ベッツ,高楼方子 出版社/メーカー: 福音館書店 発売日: 2011/09/15 メディア: 単行本 クリック: 13回 この商品を含むブログ (2件) を見る ★ 私が『小公女…

『ダーウィン家の人々』 グウェン・ラヴェラ

ダーウィン家の人々――ケンブリッジの思い出 (岩波現代文庫) 作者: グウェン・ラヴェラ,山内玲子 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2012/09/15 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 著者グウェンが子どもだったのはヴィクトリア時代末期。グ…

『バレエシューズ』 ノエル・ストレトフィールド/朽木祥(訳)

バレエシューズ (世界傑作童話シリーズ) 作者: ノエル・ストレトフィールド,金子恵,朽木祥 出版社/メーカー: 福音館書店 発売日: 2019/02/06 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る ★ 『バレエシューズ』は、児童書の古典であり、日本でも、何度も翻…

『ぼくは本を読んでいる。』 ひこ・田中

ぼくは本を読んでいる。 作者: ひこ・田中 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2019/01/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る ルカの家には本部屋がある。五年生になった日、ルカは、滅多に入らない本部屋で、古い五冊の本をみつける。この五冊だけ…

『鐘は歌う』アンナ・スメイル

鐘は歌う 作者: アンナ・スメイル,山田順子 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2018/11/21 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 「大崩壊」のあとのイギリスでは、文字が失われ、記録することができなくなった。そのため、人々は、物事を記憶し…

1月の読書

1月の読書メーター読んだ本の数:8読んだページ数:2284ビッグフィッシュ―父と息子のものがたりの感想父さんが神話になったのは、父さんひとりの手柄ではない。そこに、父さんと一緒に笑い転げ、物語を心から楽しんできた息子がいたからで、神話を作り上げた…

『ビッグフィッシュ ~父と息子のものがたり』 ダニエル・ウォレス

ビッグフィッシュ―父と息子のものがたり 作者: ダニエルウォレス,Daniel Wallace,小梨直 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2000/02/01 メディア: 単行本 クリック: 2回 この商品を含むブログ (28件) を見る 「ぼく」の父は死にかけている。父に寄り添…

『黄色の扉は永遠の階(第三の夢の書)』 ケルスティン・ギア

黄色の扉は永遠の階 (第三の夢の書) 作者: ケルスティン・ギア,遠山明子 出版社/メーカー: 東京創元社 発売日: 2018/10/21 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 第三の夢の書。とうとう三部作完結編。夢の世界の冒険は、もはや夢の世界だけ…

『自転車泥棒』呉明益

自転車泥棒 作者: 呉明益,天野健太郎 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2018/11/07 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る ★ 台湾では、自転車といえば、脚踏車、鐵馬、孔明車、単車、自行車など、さまざまな呼び方があるそうだ。でも、とり…

『キジムナーkids』 上原正三

キジムナーkids 作者: 上原正三,山福朱実 出版社/メーカー: 現代書館 発売日: 2017/06/23 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 戦後すぐの沖縄。「ボク」ことハナ、ハブジロー、ポーポー、ベーグァ、サンデーは、駐在さんにも目をつけられる悪童た…

『永遠の道は曲がりくねる』 宮内勝典

永遠の道は曲りくねる 作者: 宮内勝典 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2017/05/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 有馬は、波照間島の、精神科の病院で雑役係として働いている。彼は、アメリカ、ヨーロッパ、中東、アフリカ、…

『戦争と児童文学5 空爆と暴力と少年たち3『弟の戦争』~遠い戦争への共感共苦とは何か』 繁内理恵 (『みすず』2018.12月号より)

みすず 2018年 12 月号 [雑誌] 発売日: 2018/12/03 メディア: 雑誌 この商品を含むブログを見る ウェストールの『弟の戦争』は、戦争を描いたYA作品のなかでも、忘れられない作品の一つだ。(わたしの『弟の戦争』の感想は http://kohitujipatapon.hatenadia…

『西欧の東』 ミロスラフ・ペンコフ

西欧の東 (エクス・リブリス) 作者: ミロスラフ・ペンコフ,藤井光 出版社/メーカー: 白水社 発売日: 2018/10/26 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (1件) を見る 体制が移り変わり、社会も経済も混迷する。貧富の差。差別。隣国との国境が変わる。一つ…

12月の読書

12月の読書メーター読んだ本の数:11読んだページ数:2710エヴリデイ (Sunnyside Books)の感想これ以上孤独な人生があるだろうか。もし、世界中Aのような存在なら、Aは人生を謳歌しただろうに。(そこに私のようなのが紛れ込んだら異分子としてきっと恐ろし…

『エヴリデイ』 デイヴィッド・レヴィサン

エヴリデイ (Sunnyside Books) 作者: デイヴィッドレヴィサン,David Levithan,三辺律子 出版社/メーカー: 小峰書店 発売日: 2018/09/10 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 彼(彼女)は、物心ついたとき(そして自分がどういう存在なのか知ったと…